おもちゃが広げる幼児の遊びの世界

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成長とともに変化する幼児の側に置いておきたいおもちゃとは

【子どもの周りにあふれる玩具たち】

幼児の”おもちゃ”というと、皆さんはどういったイメージを持つでしょうか。おもちゃと一括りに言っても色々な物がありますよね。

文字や数、色などを意識して作られた知育玩具、テレビアニメやキャラクターとリンクした玩具、ごっこ遊びに使う玩具、お絵描きのクレヨン、絵本などなど。子どもたちの周りは、こうした子どもの遊びの世界を広げるおもちゃであふれています。

子どもが大きくなってくると、子どもが欲しがるから買うというイメージが付きがちなおもちゃですが、そもそもおもちゃの持つ役割について子どもの遊びの成長過程と共に考えながら、幼児期に側に置いておきたい玩具について、母として元幼稚園教諭として実体験と共にお伝えしたいと思います。

お友達が気になる!おもちゃと3歳児の世界

まず2-3歳で行われるのは“並行遊び”と呼ばれ、それまでしていた1人遊びとは少し異なり、お互いが近くで同じものを使って遊んでいても、それぞれが違う世界の中で遊んでいます。

私の息子も3歳なので、今はこの並行遊びが多いように感じます。お友達の存在は気になるので、近くに行って遊ぶことはありますが、お互い自分の遊びを相手に伝えたり遊びが交わったりはあまりしません。

この時代には、それぞれの子どもが自分の興味のあるおもちゃで遊んでいるので、電車や車、人形、お絵描きなどとにかく色々な玩具をいつでも遊べるように周りに用意しておくと、子どもの興味の範囲が広がっていくと思います。

また、おもちゃを取ったり取られたりといったいざこざが起こり始めるのもこの頃です。

お互いの遊びに関与していないので、使いたいおもちゃが近くにあると誰が使っているかを考えず、つい取ってしまうことも多いかと思います。

そうした時には、まだ話しても理解が難しい事もありますが、使いたかった子どもの気持ちも尊重しながらどうしたら良かったのか丁寧に繰り返し伝えていってあげたいですね。

幼稚園や児童館などの集団生活をする場では、出来ればいくつか類似したおもちゃを用意して、まずはお友達の近くで安心して楽しく遊ぶ経験が出来ると良いと思います。

 一緒に遊びたい!おもちゃと4歳児の世界

幼児 おもちゃ

次に3-4歳でよく見られるのが“連合遊び”です。ここからは子どもたちがお友達と関わって遊び始めます。同じおもちゃを使って一緒の世界で遊ぼうとしますが、個々の主張はまだ異なることが多く、大人から見ると一緒に遊んでいるような気がするといった感じです。

自分の遊びを相手に伝えたり、おもちゃの受け渡しをしたり、お友達を意識しているものの、実は本人たちのやっている遊びは違ったり、うまく伝わらなくてやきもきしたりもします。

この時代には色々な遊びに応用出来るブロックや積み木など、子どもたちが自分の遊びに沿って好きに見立てられる物が近くにあると良いと思います。

お友達と関わり一緒に遊ぶことで、相手にも思いや考えがある事に気付き、少しずつお友達の気持ちも考えながら遊べるようになってきます。おもちゃを取った取られただけではなく、貸してあげようかな、使ってるのかな、という気持ちも出てくる頃です。

相手のことばかり考えるよう教えるのではなく、相手の気持ちも尊重しながら、自分の気持ちも相手に伝えられるように手助けしていってあげたいですね。

集大成!おもちゃと5歳児の世界とは

【お友達との繋がりにかかせない玩具たち】

そして幼児期の集大成として、4-5歳では“協同遊び”が見られるようになります。これは、主にごっこ遊びなどが例として分かりやすく、かぞくごっこやお店屋さんごっこなどのように、役割分担をして同じ目的を持って遊びを成立させていく事を言います。

この時期になると、自分の意見を相手に伝え、相手の意見を聞きながら遊べるようになってくる為、遊びを通して、みんなで楽しく遊べるように遊びの調整をしていく力を身に付けていきます。

この時期には、ごっこ遊びで使える大人の世界を真似したおもちゃやアニメなどの模倣が出来るおもちゃなど、子ども同士でイメージを共有出来るものがあると、遊びが上手に展開していく手助けになると思います。

また、手先も器用になってくるので、お絵描きや工作が出来る道具や材料なども用意しておくと自分たちで遊びに必要な物を作ることも出来るのではないでしょうか。

こうした成長過程を経て集団遊びが出来るようになってくる幼児期には、お友達との繋がりとなる玩具は欠かせないものであることが分かるかと思います。子どもたちにとって遊びは学びであり、それを手助けしてくれる成長に沿ったおもちゃを側に置いておく環境を作ってあげたいですね。

【廃材遊びのススメ】

ここまでは玩具といっても主に玩具屋さんで売っている玩具の話をしてきましたが、最後に廃材遊びの話をしたいと思います。

子どもたちにとって売っている物だけが遊びの世界を広げてくれる物ではありません。

例えば、この前息子が幼稚園から持って帰って来たのは、紙コップと透明の蓋つきカップが合体したもの……名付けてどら焼き星人とのこと(笑)

売っている玩具に比べたら玩具というにはあまりに心許ない作品ですが、その日は手に大事に持って帰宅し、一緒にご飯を食べ、一緒にお風呂に入り、寝かせてあげていました。

自分で作り上げたという気持ちも含めて、息子にとってはすごく愛おしい存在なのだと感じ、子どもの純粋な世界を邪魔しないよう大事に扱いました。

この体験1つとっても、物には作り手がいること、大事にして欲しい気持ちが込められていること、どんな物でも使い方次第で素敵な物に生まれ変われることを子どもが少しでも感じていてくれると良いなと思います。

子どもたちにとって、遊びは学びであり、身の回りにあるありとあらゆる物が遊びに繋がり、経験となり学びとなり、子どもの成長の手助けをしていくことを忘れず過ごしていきたいですね。