幼児の学習に効果的な絵本とは?
【 コミュニケーション、道徳、想像力、絵本の力は無限大】
絵本と幼児は切り離せないですよね。
家での読み聞かせ、保育園で先生に読んでもらう。自分でページをめくりいろいろなことを学ぶ。絵本は0歳の時から手にすることができる最高の教材と言えます。
子供に絵本を読んだことがない!という親はほとんどいないと思いますが、一体幼児にはどんな絵本を与えるのが良いのでしょうか?
カナダで子育てをする筆者が日本と少し違うカナダでの絵本事情を紹介したいと思います。
まだ字が読めない幼児に与える絵本
カナダでも日本同様、絵本は幼児に与える大切な教材の一つです。
まだ字が読めない小さい子供向けの絵本は、写真や絵が多かったり、仕掛け絵本だったり子供が遊びながら楽しめるものが多くあります。
紙も分厚く壊れにくいものが多く、おもちゃとしての要素も強いです。保育園ではとっても大きな絵本で子供に読み聞かせをしてくれます。
この段階での日本との絵本の違いはあまり大きくありませんが、どちらかというと日本の絵本は物語が長いものが多く親が主体の読み聞かせの印象がありました。
カナダの絵本は、物語主体であっても基本的には短く子供が飽きずにみていられる程度の長さかな?という印象でした。
カナダで幼児に与えられるペラペラの絵本とは。
さて、幼児に与える絵本ですが低年齢の時はカナダも日本も同じようなものが多いと思ったのですが、息子が幼稚園に入ってガラリと変わりました。
初めての宿題で息子は学校から5冊の絵本を持って帰ってきました。とても薄っぺらく、1ページ1行、ページ数も10ページにも満たないものばかり。驚いたのはその内容で、物語性は一切ありません。話の内容も決して面白いものではないのです。
道徳を学ぶでも、何か大きな展開があるわけでもないその絵本は、同じフレーズをひと部分だけ変更して毎ページ繰り返すような簡素な内容でした。
それもそのはず、この絵本は子供が自分自身で読む能力を高めるための本だったのです。
同じことを繰り返すことで、次の文章の予想がつき、たとえ字が読めなくても自分で読むことができる。目で見て声に出し、指でなぞりながら読むことで自然と前置詞や助詞などの文法を学び、単語のつづりを覚えていくのです。
そして一番効果的だと思ったのは子供が自分自身で1冊読み切ることが容易であること!1冊があっという間に読みおわり、いつの間にかつづりを覚え、いつの間にかいろんなものが読めるようになっている。読書や国語は苦手などと思う前にもう知識を取り込んでいるのです。
幼児の絵本、日本の良いところは?
【子供に与えるのに最高な日本の図鑑】
カナダの絵本事情を紹介しましたが、逆に日本が素晴らしいと気づいたのものもあります。それは図鑑型の絵本。
電車、虫、植物、星など日本には幼児の頃から手にできる図鑑がありますよね。内容はとても充実していて、絵や写真も素晴らしい。そのようなものはカナダでは見つけることができません。こちらでは子供向けの図鑑というより、大人用のものを一緒に見る程度です。
【結局どんな絵本を与えるのが良いのか】
先に紹介したカナダ特有ぺらぺらの絵本、日本の中身の充実した図鑑、また今は紙だけでなくデジタル媒体の絵本などいろいろな種類がありますよね。
結局幼児に与えるのはどのようなものがいいのか考えた時、絵本にはそれぞれの特性があり用途があるので一つの種類にとらわれないことが大事であると言えます。
物語重視のもの、道徳を学ぶのもの。自分の興味のあるものについて知識を深めるもの。読み手と聞き手のコミュニケーションを図るもの。読む力を伸ばすためのもの。デジタルであれば実際に拡大したり、動画が見られたり、音が鳴ったりとより五感を使って学ぶことができる。