子どもの主体性を大切にする幼児教育
【 時代とともに変わる幼児教育】
子育てをする中で親の1番の興味関心といえる幼児の教育についてですが、時代と共にどんどん移り変わっているものと言えます。
ひと昔前に良しとされていた厳しい躾を伴う教育から、現在では子どもの意思や主張を大切にした子ども主体の教育方針へと変化しているように感じます。
そんな今、どんな教育が行われているのか実体験と共にお伝えしていきたいと思います。
幼稚園選びのポイント
幼稚園を選ぶ際に皆さんが重視するポイントは何でしょうか?保育内容はもちろんですが、日々家事や育児に追われる保護者目線で言えば、園バスや給食、預かり保育の有無も気になる点かと思います。
ただ、それら1つ1つが子どもにとっては教育に繋がるものであり、実施されていれば良いというものではありません。例えば園バスであれば、バスの中ではどう過ごしているのか、朝園に到着する時間のクラスの動きや帰りのバスを待つ時間は何をしているのか、園によって様々です。
それら1つ1つが、初めて集団生活を送る子どもたちにとって大事な経験となり積み重なっていくのだということを忘れないで頂きたいと思います。
そして保育内容についてですが、こちらに関しては家庭によって考え方の異なるものですので、どの保育方法が良いといった事ではなく、どんな幼稚園でも子どもたちが安全に楽しく通える幼稚園を選べるのが1番です。
選ぶ際には保護者の意見だけでなく、是非子どもの性格や特徴にあった園を選んで頂けると楽しく通える子どもたちが増えるのではないかと思います。
子どもにとって初めての集団生活が、初めての先生、初めてのお友達と一緒に笑顔いっぱいで過ごせる環境であることが子どもたちの未来にとって1番大切だと考えています。
家庭内の教育で悩んだときのプロの助言
さて、ここからは家庭で行う幼児の教育について、まさに現在進行形の私の実体験をお伝えしたいと思います。
我が家は夫の仕事の関係で転勤族です。自ら外に出て行かないと親子共友達のいない環境だった為、親子共にお友達づくりや人と触れ合う目的で幼児教室に通っていました。
幼児教室では、子どもの成長はもちろんですが、私が家でどのように子どもの教育に取り組めるかのアドバイスを頂けた事がとてもありがたかったです。
お教室で楽しくやっていたからといって家で椅子に座って学習に取り組むと、初めは楽しくても、出来ないと大泣きしたり、途中で投げ出したり、親子でうまくいかないと感じることも多く、どう取り組んでいけばいいか悩んでいる時期がありました。
そんな中幼児教室の先生に言われ実践したことでとても効果があったと感じるのは、“やりたいと言われても1日決めた枚数以上はやらない”ということでした。
当時とにかく迷路が好きだった息子に、鉛筆の持ち方も覚えて欲しいと思い、やりたいと言ったらいつでも、どんどん迷路を渡しやらせることが多かったのですが、やはり何枚もやっているとだんだんうまく出来ない時に怒ったり投げ出したりすることがありました。
すると先生は、1日に枚数を決めてその分を箱や引き出しに入れ、毎日同じ時間に行う。やりたいと言ってもそれ以上はやらない。自分から進んで行う楽しい学習にしましょうとお話してくださいました。
出来れば元気で集中力のもつ朝に行うのが良いとのことだったので、朝の20分を椅子に座ってお勉強の時間に設定し1日3枚の学習をその頃から続けて来ました。
もちろん初めはもっとやりたい!と言われてなだめたり、その後やりたくないという時期があったり、ずっと順調だったという訳ではありませんが、始めて1年程経つ今では、子どもの中でも朝のルーティーンに組み込まれ、自分から机の前に座ることも多く、嫌がってやらないということもなくなりました。
勉強の中身が出来るかどうかよりも、椅子に座って毎日机に向かう習慣をつけるという大切な事を教えられているのではないかと思います。
子どもたちに何かを教える時、どうしても時間がかかったり手間がかかったりして、どうしてなかなか出来るようにならないんだろうと感じる事も多くあり、時には叱ってしまうこともあると思います。
でも、子どもが何かを習得する時の1番の近道は、笑顔で楽しく、とにかく繰り返し根気良く!であると実感した1つの経験となりました。
生活のすべてが幼児にとって教育である
【トイレトレーニングで試される親の忍耐力】
もうひとつ私が笑顔で繰り返し根気良くが大変だったと感じた、トイレトレーニングについてお話ししたいと思います。
子どもが3歳になる年になると、来年度の幼稚園入園に向けオムツを取らなければという話がママ友との間でも増え、寒くなく、薄着で洗濯が楽な夏に取るのが1番楽という話に納得し、息子も2歳半の5月頃にトイレトレーニングを開始しました。
結論からいうと、2週間家から1歩も出ずにトイレトレーニングを行ったところ、無事オムツは外れました。しかし、今となっては笑い話ですが、この2週間私のストレスはかなりのものでした。
ですので、これが正解というものはなく、それぞれの親子にあった方法があると思うので、参考程度に読んでいただければと思います。
私が実践したのは一気に布パンツにしてまず漏らし放題漏らすという方法でした。
今まで一度もトイレで成功したことのない子どものオムツを布パンツにするのはかなり勇気がいりましたが、成功率が高そうだったのが決め手でした。
そして布パンツ1日目。声はかけたものの1度しかトイレに座らず、お漏らし10回。それでも怒らない、出たと報告出来た事を褒める、トイレで出来ると良いねと促す……という毎日を繰り返すこと3日。
ついにトイレで成功!
その後は日に日に成功出来る回数が増え、順調だと喜んでいたのですが、10日くらい経ち、お漏らしが1日1回くらいになってくると、初めのうちは出来なくて当たり前だからお漏らししても怒りの感情はほとんどなかったのに、なぜ出る前に言えなかったのかという怒りの感情が湧いてきました。
それでもまだ10日、怒ってはいけないと笑顔で対応していましたが、その後外に出ていないストレスと1日中子どものトイレのことばかり考えているストレスとで爆発。
息子が夕方何度目かのお漏らしした時に拭きながら泣きながら激怒しました(笑)
それでも始めて2週間経つ頃にはだいぶトイレに行けるようになり、お漏らししない日も増え、晴れてトイレトレーニング完了となりました。
一度怒った事に関しては、特に目立った影響もなく一進一退しながら完了したので、実際息子にどう影響したのかよく分かりません。
それでも息子は嫌がることなくトイレに行くようになり、短期間でオムツが外れたという点ではまぁ成功だったのかなと思っています。
まさに、笑顔で繰り返し根気良くだったなぁと振り返って思います。つまり、子育てで笑顔で繰り返し根気良くを実践する為には、私たち親の努力が欠かせないということを実感した2週間のお話でした。
【幼児教育はお勉強だけではない】
初めにも書いた通り、今の子供たちをとりまく教育環境は、時代と共に子ども主体のものへと移り変わって来ています。
私たちの親世代に聞くと、幼稚園の先生が躾のためと子どもを叩いたり、トイレトレーニングもきつく叱って教えたという話も聞きます。
時代と共に、親や先生が思い通りに子どもを動かすのではなく、大人の些細な声かけや手助けで子どもが主体的に考え動き学ぶことが良いとされてきている様子が伺えます。
この考えは、教育の専門家の方々が今までの教育を見直し、これからの為に変えて来たものなのでしょうから、きっと子どもたちの未来に良い影響を与えてくれるものなのだと思います。ただ、いち親の立場から言わせてもらえば、この子ども主体の教育はとても難しいものだと感じます。
それが実践出来るのはやはり親の努力の賜物だと思うからです。
私たち親も子どもを産んだ瞬間から親として完璧ではなく、子どもと一緒に試行錯誤しながら少しずつ親になっていくのだと私も今、身をもって実感しています。
親だって疲れている時イライラしたり泣きたくなったり、つい感情で怒ってしまったり、いつでも笑顔で根気良く子どもの主体性を待っててあげられる訳ではありません。
それでもやはり子どもに理不尽に怒ったり当たってしまった時には落ち込み、反省し、それを通して成長していくことで少しずつ親になっていくのだと思います。
だからこそ、周りの助けや協力は不可欠で、うまくいかない時相談出来る人、悩んだ時寄り添える人、失敗した時励ましてくれる人、子どもの成長を一緒に喜んでくれる人、自分の頑張りを褒めて認めてくれる人、それは夫でも親でも友達でも先生でも誰でも良いと思います。
家で子どもと向き合う時間は幸せであり、それと共に初めての育児に対する責任を感じ孤独なものです。だからこそ私自身、人と人との繋がりの大切さを子育てを通してとても感じています。